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ザッカーバーグとハラリの対談

しばらく見ていなかったザッカーバーグとハラリの対談の後半部分をついに見た。

前半部分はいつ見たか忘れたし覚えていないが、後半はほとんど、リコメンド機能などのアルゴリズムが、個人の選択へ与える影響力が大きくなった現代において、民主主義は成り立つのか?という議論だった。

近い将来、人々は購入するものや食べるもの、結婚相手や投票する先まで、アルゴリズムで勧められて出てきた情報を元に決めるようになってしまい、それを悪用する人が出てくると、全体主義国家が生まれるのではないか、と問題提起するハラリに対して、誰もが多くのソースから得た情報を元に自分の意見を決めることができる時代だし、それをまた拡散することによって多様性が生まれるので、アルゴリズムが個人の意見をコントロールするのは不可能に近いと楽観視するザッカーバーグ

どちらの意見も論理的で欠点がなく、誰も正解が分からないだけに着地はしなかったものの、不思議とモヤモヤは残らない気持ちの良い議論だった。頭の良い人達ほど簡単な言葉で話すと実感。

ハラリが最後にまとめていたのは2つの可能性。

  1. 国家が流すプロパガンダ的な情報を幼い頃から見聞きし、国民がそれを自分の意見だと思いこんでしまうディストピア(DX北朝鮮?)
  2. 個人が自分の意志で選択することはなくなり、ほとんどがインターネット上のアルゴリズムによって選択をさせられている世の中(現在の先進国家)

ザッカーバーグは、多様な情報を流すようなアルゴリズムを構築できれば、好きなものだけを見て意見が偏ってしまうことを避けられるし、それが自分の責任だと反論していた。

俺は、これまでもテレビや新聞で人は意見を左右されてきたのだから、それがネットになってもフェイクニュースを信じる人は信じるし、左もいれば右もいる世の中は変わらないのではないかと思ったが、世界最高の歴史学者のハラリが、「これほど個人の意見が支配されやすい世の中は歴史上初めてだ」と言っているのだから、テレビや新聞とは決定的に違うのだろう。

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またゆっくり90分フルで見ようかな。