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『ワイルド・ワイルド・カントリー』は、近い将来の日本かもしれない

ドキュメンタリー『ワイルド・ワイルド・カントリー』を全部観た。

https://www.netflix.com/title/80145240

実際にあった、気持ち悪い宗教団体の話、というのが誰もが抱く印象だが、この作品が表しているのは、それだけではない。誰もが内に秘めている弱さだ。

自分に自信がなく、心に余裕がないときに、圧倒的なカリスマに惹かれてしまうことは、形は違えど誰もが経験したことがあるはずだ。

哲学は「自分が何のために生きているのか」を探求し続けるための学問で、一生正解は見つからない。一方で、宗教は正解を提示した諦めだ。信者たちは教祖とその教えを生きる目的や道標にしている。

何も悪いことではない。

お気に入りYouTuberの動画に出てきたグッズを買う少年、韓流ドラマにハマってコリアンメイクを実践する少女、地元球団のスタジアムに毎日通うサラリーマン、有名起業家を崇拝するビジネスパーソン……。みんながそれぞれの信者だ。

コンサートなどでみんなが一斉に手を振って歌っている姿などは、まさに宗教の集会そのものだ。

今後、貧乏大国まっしぐらだと言われている日本。宗教が浸透していない島国で、国が貧しくなればなるほど、こういったカリスマたちに心の拠り所を求める人は増えるのではないかと思う。

自分のファンを増やし、その思想を広めて収益を得て、さらにコミュニティを大きくしていくという点では、宗教もYouTuberも起業家も同じなのだ。ただ、人殺しはダメ、絶対。