本当は本なんか読まない方が良いのかもしれない
本当は、みんな自分の中に正解を持っているのかもしれない。
究極、誰とも話さずに黙ってずっと考えることができれば、もっと面白いアイデアは出てくるのだと思う。
でも、世の中そうも行かない。空いた時間はテレビを観たりスマホをいじったりするようになった。一人で黙って考えるということがなかなかできない時代になった。空いた時間を、何も考えなくていいテレビやスマホで埋めてしまっていては、頭の中はごちゃごちゃになってしまうし、アイデアが生まれるスペースもなくなってしまう。
俺は自分の頭の中を整理するために本を読むが、本当は科学や数学など、自然の定理を説明したものだけ読んでいた方が、新しいことはひらめくのかもしれない。でも俺には、自分をそこまで信じる余裕も勇気もない。だから自分の考えを言語化してくれている人たちに共感して、安心しているのだ。
天才と呼ばれる人たちはきっと、言葉にはできない考えを持っていて、それを芸術や数式で表現しているのだろう。それを言葉にするのは野暮なのかもしれないが、俺は言葉にしなきゃモヤモヤしてしまうタイプだ。
俺の中では、言葉にするまでは考えでもない。俺は言葉で考えるタイプだからかもしれない。でも世の中には、言葉にはできないけど、証明したいことがあるという人がいるのかもしれない。