人生は余暇

楽しむことに一生懸命になりすぎる必要はありません。

MENU

エージェント・スミスはネオに自分を重ねていたのか

マトリックス3部作を通して戦い続ける主人公のネオとヴィランエージェント・スミス。彼らがレボリューションズの最後に交わす会話が好きだ。

人間はコンピューターに良い夢を見せてもらって、一生寝ながら過ごせば良いものの、モーフィアスらと共にコンピューターと戦うことを決めたネオ。

何度打ちのめされても何度も立ち上がってくるネオに、エージェント・スミスは「どうしてそこまでして戦うのだ?」と聞く。ネオは、「Because I choose to」と言う。直訳すると、「選ぶからだ」となるが、もっと、「そうしたいからだ」とか、「それが俺の選ぶ道だからだ」といったニュアンスだろうか。

真理をついた一言。バカボンのパパの「これでいいのだ」とほぼ同義だと俺は思う。ただ、字幕が「これでいいのだ」だとちょっとダサい。この翻訳は本当に大変だったと思う。

自分が信じる道を進むのに、理由なんていらないのだ。

俺の個人的見解だが、このときエージェント・スミスがネオに投げかけた質問は、自分自身への問いでもあったのだと思う。

黙ってコンピューターのアルゴリズムの一部として生きていれば良いものを、システムから飛び出したり、増えたり、不要な暴走を続ける自分に、「なぜ俺はこんなことをしているのだ?」と疑問を持ったが故に、ネオにその答えを求めたのではないだろうか。